ピーター・ファーディナンド・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker)は、オーストリア・ウィーン生まれのユダヤ系オーストリア人経営学者です。
「現代経営学」あるいは「マネジメント」(management) の発明者で「経営学の神様」と呼ばれています。
ドラッカーの自著によれば、父親はフリーメイソンのグランド・マスターでした。
フリーメイソン!
ピーター・ドラッカーのデスク
ドラッカーのデスクは、広く、電話と秤が置いてあります。
秤は郵便物を送付する際にでも使われてたのでしょうか。
ドラッカーの書斎は約6畳ほどで、執筆のために使われていたタイプライターが主役です。
執筆作業の際には妻ドリスが見守るときもあったようです。
ドラッカーのデスクにはFAXもありました!
カーテンレールの上にもビッシリ書籍が並んでいます。
デスクの足に注目してください。
カーペットに跡が付かないようになのか、高さ調整なのかわかりませんが黄色いものが敷かれています。
なぜでしょう。親近感が湧きます。
ピーター・ドラッカーの妻ドリス
ピーター・ドラッカーと妻ドリスの出会いは、ユダヤ人大虐殺のナチスの時代のイギリスでした。
友人が多かったドリスの友達つながりで、ドラッカーは日本に20回以上も訪れたといいます。
ドラッカーはインタビューでドリスからの影響について以下のように答えています。
妻は私が老け込んで自分の殻に閉じこもるのを防いでくれる。
わたしが新しいことに挑戦し、興味や知識の範囲を広げるよう励ましてくれる。
さらに活動的であり続ける元気を与えてくれるのだ。
ドラッカーインタビュー
また、重大な決断はいつもドリスが決めてきたことなどから『あげまん』だったといわれています。
ピーター・ドラッカー『経営者に贈る5つの質問』
ドラッカーの著作には組織のマネジメントに関するものと、社会や政治に関するものがあります。
ドラッカーの基本的な関心は「人を幸福にすること」にあり、社会・組織の中の人間という観点から論じています。
ドラッカーの著書のひとつ、『経営者に贈る5つの質問』から5つの質問を紹介します。
① われわれのミッションはなにか?
② われわれの顧客は誰か?
③ 顧客にとっての価値はなにか?
④ われわれにとっての成果はなにか?
⑤ われわれの計画はなにか?
これらの問いに対する答えをつくり出していくことによって、優れた経営をおこなうということに至ります。
ポイントは、ドラッカー5つの質問は主語がすべて「われわれ」です。
主語が「われわれ」であるということは、社長一人で考え込むものではなく、経営チームのメンバーと共に取り組むことを意味しています。
そして、答えを共有する前に問いを共有することが重要なのです。
会社だけでなく家庭も組織のひとつです。
この5つの質問はあらゆる組織に良好な状態をもたらすものだと思います。
日本の古美術コレクターとしてのピーター・ドラッカー
ドラッカーには、日本の古美術コレクターとしての側面もあったのをご存じでしょうか。
日本美術を勉強したドラッカーは1959年に初来日し、式部輝忠の扇面画と清原雪信の芙蓉図を購入。
これらが最初のコレクションとなり、後に雪村周継作品などが加わりました。
コレクションは室町水墨画と、近世の禅画や南画が主で、特に南画はコレクションの3分の1を占めます。
逆に国外のコレクターに人気が高い浮世絵は全くないのです。
“人と同じ” は好まなかったのかな~と思いました。
ピーター・ドラッカーのおすすめ本:マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則
ピーター・ドラッカーの書籍は様々な出版社から発売されています。
何年経っても色褪せないドラッカーの「マネジメント」の基本入門書のなかでも、手元に置いて長く付き合っていける1冊です。
企業だけでなくあらゆる組織で働く人に、深い示唆を与える本です。
ピーター・ドラッカーの名言
昨日を捨てよ
未来を語る前に、今の現実を知らなければならない。
現実からしかスタートできないからである。
21世紀に重要視される唯一のスキルは、新しいものを学ぶスキルである。
それ以外はすべて時間と共にすたれてゆく。
コメント